2021/10/16

「KOKUYO DESIGN AWARD 2022」提出案 その2

2021年10月12日からの続きです。

例によってスタディ中のJamboardの図だ。今回は時間が短かった事と提案する物の構想がはっきりしていたので迷走せずに最初から最後まで基本は変えなかった。

解決したかった課題は、事務仕事での紙書類とキーボードの干渉だ。この時代でもまだ紙の帳票を見ながらPCをいじると言う仕事は多い。紙のサイズは決まっている。キーボードは両手で操作する必要があるのでこちらもサイズが決まっている。ある人はキーボードを机の奥の方に置いて入力する時には手を長く伸ばして行う。ある人は紙をキーボードの右側に置き、首を回して見る。ある人は左手で紙を持ち、右手で入力。両手が必要な入力は紙を一旦左に置く。また、ペンで書類に書き込みながら同時にPC画面も参照する人もいる。いずれにせよ、それぞれの事情で大きさが決まっていてそれを同時に使用すると言う配慮がされていない。

そこで、サイズを変えられるのはどちらだと考える。もちろん、キーボードの方だ。キーボードと言えば、最近はスマホにもキーボードは表示される。スマホサイズだから小さい。ならばやってできないわけがない。どうせならペンを持ったまま入力できればさらにうれしいはずだ。

そう思ってよく考えれば難しい事など何もない。なぜなら、ペン入力式のタッチパネルと言う物があって、リアルタイムでペン先の位置を検出している。そこにキーボードのキートップを印刷しておいてキーの位置だけ検出させれば良い。ただ、通常のタッチパネルに普通のボールペンでタッチされてしまうと耐久性に欠ける。そこで表面にはステンレスの板を使う。ステンレスの板を押すと押したポイントが検出し難い。その解決方法は、タッチパネルとステンレス板の間に押し子(プランジャーシート)と呼ばれる、昔の携帯電話のキーの裏に入っていた凸シートを挟み込めば良い。

これならできるだろう。全て既存技術で作る事ができる。
ここで一度提出。


この案で提出した後に気付いた。コンセプトはもう少し書いた方が伝わるのではないかと。と言うのは、このコンペのお題が「UNLEARNING」で、「デザインは、逆らうことができる、批判することができる、多様性を示すことも知識や理想を壊すこともできる。誰も信じて疑ってこなかった真実にもう一度フォーカスして、モノとデザインの関係を再構築しよう。社会も思想も人も暮らしもうごめいているときに絶対的なものなど何もない。」となっている。提案はそれほど壮大なものではないかもしれないが、少なくとも現状ある普通を疑っている。そして変えようとしているのは間違いない。そこをもう少し強調しておくべきかと考えた。文字は多くなるが提出パネルは変えてみる事にし、結果として修正して再提出する事にした。



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