2021/11/30

eVolo 2022 Skyscraper Competition (概要翻訳)

 Registration - 2022 Skyscraper Competition -eVolo | Architecture (←クリック)

意訳です。詳細はサイトで確認してください。


eVolo Magazineは、世界中の建築家、学生、エンジニア、デザイナー、アーティストを対象に、2022年の「スカイスクレイパー・コンペティション」への参加を呼びかけます。2006年に創設された「スカイスクレイパー・コンペティション」は、超高層建築を対象とした世界で最も権威ある賞の一つです。斬新な技術の提供、材料、プログラム、美学、及びグローバル化、柔軟性、適応性、デジタル革命による空間構成によって超高層ビルのデザインを再定義するものが評価されます。超高層ビルと自然界、超高層ビルと地域社会、超高層ビルと都市の関係を検証するフォーラムです。

参加者は以下の点に関して考慮しなければなりません。テクノロジーの進歩、持続可能なシステムの探求、現代の都市が抱える経済的、社会的、文化的な問題を解決するための、新しい都市・建築手法の確立。これは、天然資源やインフラの不足、人口の急増、公害、経済の分断、無計画な都市の拡大を指します。

このコンペティションは、ダイナミックで適応力のある垂直のコミュニティを創造する上で、パブリックスペースとプライベートスペース、そして個人と集団の役割についての研究です。 これは、人間と自然の間のダイナミックな平衡に基づく、新たな生活圏やテリトリーの探求と適応への応答でもあります。我々自身のシステムを自己調整することで知的に成長することができる、応答し適応する新しいデザインの方法論です。

場所、プログラム、サイズなどの制限はありません。その目的は、参加者に最大限の自由を与え、制約のない、最も創造的な方法でプロジェクトに取り組んでもらうことです。21世紀の超高層ビルとは何でしょうか?この巨大構造物の歴史的、文脈的、社会的、都市的、環境的な責任とは何でしょうか?

eVoloマガジンは、世界中のデザイナーの想像力を刺激し続けることを目指します。彼らは経済的、環境的、知的、知覚的な責任のある、新しい建築的言説をリードする思想家たちであり、現代の超高層ビルとして私たちが理解するものを変え、都市計画や私たちの生活様式の改善に影響を与えるものでありましょう。


REGISTRATION

建築家、学生、エンジニア、デザイナーの方々のご参加をお待ちしております。学際的(多彩)なチームの参加をお勧めします。

参加者は2022年1月25日までに登録の事。

2021年11月16日までは早期登録で参加費USD95。

2022年1月25日までは後期登録で参加費USD135。

1登録=1プロジェクト。

複数プロジェクトで参加可能。各エントリー毎に個別登録。

1チームの参加人数に制限なし。個人での応募も可能。

登録が承認後にeVoloから登録番号が送信される。(24時間以内)

登録番号は投稿ボードに記載する。


SCHEDULE

2021年8月6日 コンペ発表・登録開始

2021年11月16日 - 早期登録締切

2022年1月25日 - 後期登録締切

2022年2月8日 - プロジェクト提出期限(米国東部時間23時59分)

2022年4月26日 - 受賞者の発表


SUBMISSION REQUIREMENTS

本コンテストは、デジタルコンペティションであり、ハードコピーは不要。2022年2月8日(米国東部時間23時59分)までに、電子メールで skyscraper2022(あっと)evolo.us まで企画書を提出する事。


下記の内容を提出ファイルに含める事。

1. 図面、断面図、パースなどのプロジェクト情報が記載されたボード2枚。

提案を説明するために必要と思われるすべての情報を含めてください。

ボードのサイズは24″(h)×48″(w)で、横フォーマット。

ボードの解像度は、150dpi、RGBモードで、JPGファイル。

各ボードの右上には、参加番号を記入する。

個人が特定できないようにしてください。

ファイル名は、登録番号の後にボード番号を付ける。

例:0101-1.jpg、0101-2.jpg


2. プロジェクトのステートメントを含むDOCファイル(600語以内)。

ファイル名は、登録番号の後に "statement "という単語を付けてください。

例:0101-statement.doc.


3. 応募者の氏名、職業、住所、電子メールなどの個人情報を含むDOCファイル。

ファイルの名前は、登録番号の後に「info」という単語を付けてください。

例:0101-info.doc.


4. すべてのファイルは、登録番号を冠したZIPフォルダーに入れる。

例:0101.zip


ファイルのサイズが20MBを超える場合は、wetransferやGoogle Driveなどのファイル共有サービスを利用して、skyscraper2021(あっと)evolo.us宛に提出する。


JURY

Volkan Alkanoglu [Principal, VA | DESIGN]

Gianni Botsford [Principal, Gianni Botsford Architects]

Steven Chilton [Principal, SCA | Steven Chilton Architects]

Tsvetelina Georgieva [Principal, DesignMorphine]

Nuru Karim [Principal, Nudes]

Arthur Mamou-Mani [Principal, Mamou-Mani Architects]

Moon Hoon [Principal, Moon Hoon Architects]


REGULATIONS

コンペティションは匿名で行われ、登録番号が唯一の識別手段となる。

コンテストの公式言語は英語。

登録料の払い戻しはできません。

審査員への連絡は禁止されています。

eVolo Magazineは、コンペティションの主催者として、必要と判断された場合、コンペティションのスケジュールを変更する権利を有します。

参加者は、自分のデザインのすべての著作権を保持します。

eVolo Magazineは、コンペティションに提出されたすべてのプロジェクトを印刷およびデジタル出版物に掲載する許可を与えられます。

応募者がコンペティションの規則のいずれかでも考慮しない場合は失格となります。

参加することで、規則に同意したものとみなされます。


AWARDS

1st place – $5000 USD

2nd place – $2000 USD

3rd place – $1000 USD

受賞者、佳作、入選作品は、2022年発売予定の書籍『EVOLO SKYSCRAPERS 4』に掲載されます。


受賞者および特別賞は、eVoloと、近日発売予定の書籍『EVOLO SKYSCRAPERS 4』を含む複数の国際的な印刷出版物に掲載されます。さらに、この結果は、最も重要なオンラインの建築・デザイン関連の出版物や、The Huffington PostやThe Wall Street Journalなどの一般メディアにも掲載されます。

これまでの受賞者は、以下の紙媒体で紹介されています。

(省略)


FAQ

誰が大会に参加できますか?

世界各国の学生やプロフェッショナルなど、どなたでもご参加いただけます。


複数の作品を応募できますか?

はい。ただし、各プロジェクトは個別に登録する必要があります。


プリントしたボードの提出は可能ですか?

本コンペティションはデジタルコンペティションであり、すべての応募作品はコンペティション概要に記載されたデジタルフォーマットでなければなりません。


摩天楼の高さに制限はありますか?

特定の高さの要件はありません。


プログラムに指定はありますか?

ありません。参加者は、自分のプログラム、場所、コンセプトを完全に自由に設定することができます。







2021/11/23

Impact Tiny House Competition (概要翻訳)

 Impact The Tiny House Competition (←クリック)

サイトでなくコンペのBriefの方を要約します。意訳です。詳細はサイトで確認してください。


Introduction

家」とは、誰にとっても親しみのある空間です。私たちの安全な避難所であるだけでなく、家は、使う人やその活動のためのシェルターという日常的な機能を超えて感情的、個人的なレベルで私たち一人一人とつながっています。

時代ともに、「家」の定義も変化し続けています。

21世紀には、AirBnB、Co-Living、Smart Homes、Tiny Homesなどのコンセプトが若い世代から年配の世代まで人気を博し、世界中でムーブメントを巻き起こしました。

私たちの小さな家は、テクノロジーの急速な進歩、効率的な空間の出現、環境や経済的な懸念、そして住む人のニーズや欲求の高まりによって、変化を目の当たりにしてきました。

今日の住宅は、オフィス、遊び場、そして - オフィス、プレイエリア、ワークアウトゾーン 今日の住宅は、オフィス、遊び場、ワークアウトゾーン、交流やレクリエーションのための空間、さらには毛皮のような友人たちの住まいとして、彼らのニーズに応えることもできる多目的な存在となっています。

What is a Tiny House?
タイニーハウスは、小さなスケールの住戸です。
タイニーハウスに住むということは、小さいながらも巧妙に設計された空間で、革新的な技術とユニークなデザインの特徴を生かした生活をするという、ユーザーの意識的な選択です。
タイニーハウスは、理想的には50平方メートル以下の高品質で機能的な住宅です。機能性を備えています。また、移動が可能で、オフグリッドにも対応しています。タイニーハウスは 一般的には一戸建ての住宅として使用されます。

Tiny House Movement
タイニーハウス・ムーブメントは、アメリカで生まれた概念で、適度なもので満足し、必要なもの、重要なものに集中するという思想に基づいています。このムーブメントは、世界中で人気を得ています。健康的で環境に優しく、ユーザーの個性に合った体験や生活環境を作ることを推進しています。

Opportunity
家の概念は、様々な地理的、地形的、空間的制約によって変化します。しかし、核となるのは「家」であり、そのデザインは作り手と使い手の個性、創造性、イデオロギーの表現である。 この新しい時代、私たちは、環境問題や経済的な問題に悩まされる中でもっと自由になりたいという願望から、シンプルで効率的な生活を求めています。
この2年間、世界の人口の大半は、生き延びるために家に引きこもり、より資源の豊富な生活手段を取り入れてきました。このシナリオは、デザイナーにとって「家」の概念を再定義するまたとない機会となりました。ユーザーがよりシンプルで効率的な生活方法を求める傾向にあることと、技術や素材の急速な発展が相まって、多目的で革新的なパーソナルスペースを創造する大きなチャンスが生まれました。タイニーハウス・ムーブメントは、シンプルでありながら資源に恵まれた生活というコンセプトを志向しています。最小の設置面積で最大の使用可能スペースを確保するという革新的な方法で、持続可能性を再考するように設計されています。Less House More Home

Challenge
参加者は、快適な生活を送ることができる2人用のタイニーハウスをデザインします。

家のデザインとコンセプトは、革新的で創造的かつ持続可能なものでなければなりません。
家の内部と外部の環境との関係を考慮する必要があります。提案されたソリューションは、強力なコンセプトに基づいていなければなりません。

住宅の面積は、250平方フィート(23.22㎡)を超えてはなりません。

※以下サイトFAQより
面積の定義は壁柱等含む総床面積。
一時的又は歩行不可能な空洞、ダクト、テラス、バルコニー、折りたたみ式デッキ、ポーチ、トレリス、収納ロフト、空に向かって開かれたスペースなどは含まない。
建物の高さ制限は5m。

適応性 すべてのデザインにとって重要な要素です。
家は、常に変化するユーザーのニーズや 置かれている場所の状況に対応しなければなりません。

設計されたソリューションは、サイトに限らない汎用性のあるモジュールとして設計されたり、モバイル化されたりする場合もあります。その場合、参加者はその正当性を説明する必要があります。

内部空間には以下のものが必要です。リビングエリア|スリーピングエリア 2人分のスペース|調理・食事スペース|トイレ|ワークスペース|その他、参加者が希望するもの。

クライアントとの対話は、デザインソリューションの重要な要素の1つです。このコンペティションでは、参加者はクライアントを 今回のコンペでは、デザインコンセプトに基づいて、クライアントを2人の個人、カップル、またはあるジャンルの人々と想定することができます。デザインされた空間は、それらのユーザーに基づいていなければなりません。

Site 
参加者は、自分のデザイン案に関して、自由にサイトを選択することができます。場所は世界中どこでもよく、都市部でも農村部でも 都市部でも農村部でも構いません。

その場所に応じて、デザインがその場のコンテクストとうまく融合するように します。選ばれた場所は、デザイン提案を強く正当化するものでなければなりません。

Calendar & Registration Fees
Regular Registration ~03rd December 2021 $ 90 USD+18% Tax
Late Registration ~17th December 2021 $ 110 USD+18% Tax
Queries Deadline ~15th December 2021
Submission Deadline ~18th December 2021
Annoucement of Winners 18th February 2022

Prizes (USD)
1st-5000, 2nd-2500, 3rd-1500, Special Mention-500(x2)

Publication
受賞したすべてのデザイン案は、さまざまな国際的建築出版物やインパクト・コンペ・ブログに掲載されます。

Certificates
受賞提案には賞状、参加者には参加証が授与される。

Registration Process
大会登録は、完全なオンラインプロセスです。その手順は以下の通り。

参加者は、https:// impactcompetitions.net にアクセスし、サインアップして自分のチームを登録します。

参加者は、登録フォームにチームの各メンバーの必要事項を記入します。

登録が完了したら、当社の支払ゲートウェイを使って支払いを完了させてください。

支払いが完了すると、参加者のEメールIDにUnique Identification Number(UIC)が送られてきます。チームUICのドキュメントは、ダッシュボードからダウンロードすることもできます。

注意。
個人登録の場合は、チームリーダーの必要事項を入力するだけです。
期日までに登録手続きを完了していただくようお願いいたします。

Judging Criteria
インパクトコンペティションでは、著名で定評のある建築家を審査員として選出します。審査員は、最も創造性に富んだデザイン案を 以下の基準で評価します。

▲参加者が選んだクライアントに対するデザインの革新性と独創性
▲デザイン提案のために選択されたサイトとそのコンテキストへの対応。サイトへの正当性は、評価において重要な役割を果たします。
▲全体的な機能性と空間デザイン。
▲必要なスペースの割り当てとその構成。
▲クライアントの肉体的、精神的なニーズに対するデザインの対応性 。

Submission Process
Dashboard Processの場合
応募を開始するには、参加者は自分のImpactのコンペ・アカウントにログインする。

自分のアカウントのダッシュボードで、A1シート(例:(841 x 594 mm)/(33.1 x 23.4インチ))をアップロードする。

ファイルはJPEG形式で、解像度は150dpi以内とします。

ファイル名には、各チームの固有識別コード(UID)を使用してください。

ファイルのアップロードが完了すると、ダッシュボードと電子メールに確認のメッセージが表示されます。

Emailの場合
デザイン提案書をEメールでお送りください。
submitthetinyhousecompetition(あっと)gmail.com

注意
締め切りまでに提出してください。

Content on Sheet

建物の断面図、平面図、立面図、3次元図、アイソメトリック図、アクソメトリック図など。図、アイソメトリック図、アクソノメトリック図など。提案に最も適したプレゼンテーションスタイルとし表現方法は自由です。

デザインを支えるコンセプト、アイデア、テキスト。

アイデアを支える画像やイラスト とデザイン案

プロジェクトの実現可能性を理解するために必要な単位や要件

Submission Format and Content
デザイン提案シート上部の右隅にUID記載されていなければなりません。

テキストは英語で、200ワード以内。読みやすい大きさのフォントを使用してください。

シートには、参加者の身元が明らかになるような情報を表示してはいけません(名前、学校、会社など)。

これ以外の方法での応募は受け付けられません。


FAQ(Q/Aフォーマットを意訳)
UIDの受け取りはサイトから登録で得られる。
UIDは提出シートに記入。UIDが唯一の提出者特定用IDとなる。
チームのメンバー数は3人まで。
登録後のメンバーの追加は認めるが交代は不許可。
参加資格は不問(学生、プロ可)
JPEGフォーマットのシートのみで提出。
提出可能な最大サイズは5MB。
シートサイズはA1。
指定方法での参加費支払が不可能の場合はメールで問い合わせ。
全参加者は参加証を受け取る事ができる。

Rules 
提出期限は2021年12月18日午後11時59分(IST)です。
この期限を過ぎて送信された投稿は考慮されません。

参加者は締め切りを厳守しなければなりません。

参加者は、登録と投稿に関するすべての規則を遵守しなければなりません。

参加できる年齢は18歳以上です。

参加者は、建築家、インテリアデザイナー、学生、フリーランサー、デザイナーなどとします。参加者やチームが建築のバックグラウンドを持っていることは必須ではありません。

1回の登録で提出できるデザイン案は1つです。

追加登録料を支払うことで、複数のデザイン案を提出することができます。

参加者は、いかなる形であれ、審査員に接触することはできません。そのような行為は失格になります。

審査員の決定は最終的なものであり、議論の余地はありません。

審査員と個人的または仕事上の関係がある方は、参加できません。

参加者は、最終受賞者の発表前に、自分のプロジェクトをどこかで発表したり、公開したりすることはできません。

参加者は、本コンテストに登録することによりコンテストの規約に完全に同意したものとします。

主催者は、改良や変更のために競技会の日程を変更する完全な権利を有する。その場合、参加者は このような場合、参加者にはEメールまたは他のメディアチャンネルで通知されます。

デザイン提案の際のコミュニケーション言語は英語とします。それ以外の言語は認められず、チームの失格につながります。

参加者は、主催者に提供したデータについて責任を負います。登録手続き中に真のデータを提供することは、参加者の責任です。また、第三者の知的財産権を侵害してはなりません。

参加者は提出した作品に責任を持ち、第三者の知的財産権を侵害してはなりません。

主催者は、参加者の身元を確認する権利を有し、さらに身元証明を求めることができる。

コンペの結果発表はカレンダー通りとし、それ以上の変更があった場合は、電子メールで参加者に通知します。

受賞者の発表後、主催者は賞金の処理のために受賞者の身分証明書の提出を求めます。


Ideation Sheet
アイデアシートは、キーワードや参考文献を照合したものです。

参加者はこれを参考にすることができます。デザインプロセスを開始するための参考資料となります。








2021/11/22

暗く、小魚とともに過ごすだけの空間

建築の作品や提案を見ていると、作品そのものに加えてそれを作成した人が健康で健全なのだと感じるものが多い。そして良い作品に対する評価に気持ち良い空間と言う事も多い。陰と陽があるとすれば、世に出てきて評価される作品はほとんどが「陽」の側にあるように見える。中には「陰」を扱っているものもあるが、陽の側にいる人が陰を陽に引き上げる方法としてのものだったりする。

雑誌やネットに掲載される広告の写真の中に人の多くが前歯を見せて笑っている。その感じに似ている。見た目にもネガティブに感じられるもの、そんなものは作られなくて当然なのかもしれない。しかしながら、現実の世界には孤独な人、世の中や社会に馴染めない人は多い。馴染めて普通に生きているように見えても心の中で違和感を感じている人も多い。

 

「大勢に囲まれてるのに……すごく寂しい」、解消法は 5万5000人を調査 (BBC)

'I'm surrounded by people - but I feel so lonely' (BBC)


そうした状況はネガティブで改善されなければならないと言うのは普通の思考かもしれない。そんな状態の中に長くとどまる事で健康を害し寿命を縮めてしまうとの報告も目にする。

逆に孤独のようなものから感じられる寂しさやネガティブな感情は自分の心の中にだけある幻想であってそれは事実ではないと言う人もいる。その場合には気持ちの持ち様を指導される。つまり修行のような事だ。それとてネガティブな感情を持つ事を否定する側からの発言だろう。修行を終えて超越してしまったか悟ってしまった側からのアドバイスだ。


心が強い人は「孤独は妄想」と知っている (東洋経済オンライン)


ともかく、何かサジェスチョンしようとか提案すると言う行為はどうしても陽の側に偏る。世の中がポジティブなものを志向している限りにおいて、これは仕方ないのかもしれない。

ただ、本当にその提案で救われる事があるのだろうか?もちろんその答えは有るになるだろう。ただ、次から次へと出てくるネガティブな感情に対して追い付く事は無いのかもしれない。


美術と言う分野では、それは特に作家個人の思いや感情を載せてかまわないし、それが良いとされる。ネガティブ?、大歓迎だよ、と言う事になっているように見える。肯定され有難がられてすらいる。音楽?、もちろん大歓迎だろう。悲しくて悲しくてどうにもならず、何の解決策も無くエンディングを迎える歌は山ほどある。小説にもある。悲嘆に暮れて終わる作品や、嘆くだけ嘆いて終わり、一体何で作者のそんな感情に最後まで付き合わされなければならないのか!と言う作品がある。


昔、インドネシアに住んだ時に、その地域出身ではないがそこに住み続けている人の家にお邪魔した。その地域出身でないと言う事で目立たないように暮らしていた。言われなければそこにその人たちが住んでいる事さえわからなかった。

その人の家に招かれて石造りの狭い入口のドアを入ると、暗かった。真っ暗と言って良いほどに暗かった。その先に何があるのかがわからなかった。光が一つも無かったので目が慣れる事も困難だった。ドアを開けた事によって射し込んだ細い光が床にぼんやりと反射して床の状態だけはわかるようになった。床には片足を載せられるだけの大きさの飛び石が2つほど置かれていた。飛び石の下にはなんと、水が張られていた。よく見ると小さな魚が泳いでいる。

飛び石の先の部屋に案内されたが何も見えない。どうも小部屋のようだ。主人が小さな灯りを点けてくれたので確かに小部屋だと確認できた。家には他にも部屋はありそうだったが結局何も見えなかった。貧乏で電気が来ていないのではない。静かな人柄だったけれども修行僧のような生活を志向しているのでもないらしかった。普通の人だ。今となってはその家のインパクトが強すぎたせいか、そこで何を話したのかが思い出せない。

明るくなく、本を読んだり食事をするにも不自由でただ暗く狭い部屋。であるから見事とも気持ち良いとも言えないそんな部屋で彼はずっと過ごしていたのだった。小さな魚とともに。あの家は少し極端な例だったけれども、インドネシアの事をいくらか知っている人であれば心にわだかまるドヨドヨとした感情の存在、神が存在しても積極的に介入して解決してはくれないその状況、そして普通にそれとともに生きる人たちがいる事はわかってもらえるだろうと想像する。


もちろん気持ち良い空間を否定するものではないが、その反対のネガティブを許すものの存在。そは実際には必要なものなのではないかと感じている。それは解決策としてそこにあるのではなくて、ただそうした事の存在を肯定するためだけにあると言う意味で。

次世代店舗アイデアコンテスト2021 一次審査通過せず

「次世代店舗アイデアコンテスト2021」は一次審査を通過できなかったと思われます。

11月初旬に通過者にはメールで通知との事でしたが、メールが来ませんでした。残念ですが仕方ないでしょう。今回は店舗と言うよりもその部分的な提案だったので弱かったはず。他の方々がどんな提案をされたかを見てもっと勉強します。

プライバシーポリシーを追加しました

 プライバシーポリシーのページを作成しました。


プラバシーポリシー (←クリック)

右のTeam OBASUロゴの上にリンクがあります。


プライバシーポリシーはGoogleアドセンス広告を前提に作成されていますが、本投稿時点では広告表示を行っておりません。また今後予告なく変更させていただく可能性もございます。予めご了承ください。


概要 (詳細はプライバシーポリシーのページをご参照ください)

お問い合わせはブログ右下の「連絡フォーム」をご利用ください。こちらで記入していただいたメールアドレスや名前(ハンドルネーム)は質問に対する回答や必要な情報を電子メールなどをでご連絡する場合に利用させていただくのみでそれ以外では使用いたしません。

個人情報は基本的に他者へ開示する事はありません。(法令による開示請求があった場合やご本人の了解がある場合等を除きます。)

アクセス解析や広告の表示に関しては本記事投稿時点では行っておりませんが、将来可能になった場合にGoogleやパートナー企業が訪問者様のCookie(クッキー)を使用する事があります。ただし、訪問者様のブラウザの設定でこれを拒否する事は可能です。

当ブログに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。使用している画像等の著作権・肖像権等は各権利所有者に帰属します。画像内での問題は権利者様に直接ご連絡ください。リンク等によって本ブログから他のサイト等に移動された場合の情報やサービスに関しては当方では責任を負う事はいたしません。

当ブログに掲載された文章や画像を無断で転載する事は禁止させていただきますが、ご連絡いただければ考慮いたします。アイデア等無形の情報に関してはご自由にお使いいただいてかまいません。リンクもご自由に貼っていただいてかまいません。


2021/11/17

Darak Matter priority

 世の中には多くの人がいて、その多くの人々の大半がどこかに所属している。学校でも会社でもその他の組織やそして家庭に。あたかもそこに適合しているかのように所属していてまるで世界はそうした関係で埋め尽くされているかのようだ。

けれども実際には完全に埋め尽くされているわけではなくて、隙間が多い。完璧に埋め尽くされていると思っているのなら単に隙間の部分を見ないふりをしているだけだ。実際の世界は思うより隙間だらけでスカスカなのじゃないだろうか?

スカスカにしない方法は「割る」だ。四角い家を間取りと言う道具で割る。割れば隙間はできない。上手く割るために人は考える。その際に割られた方の都合は考える必要はない。なぜなら割る方が所有者だから。しかしながら人は自分の都合によってそこを立ち去るだろう。残された割られた者達を集めて聞いてみる。君たちは本当にそれで良かったのかと。

誰も声を出して答えはしない。なぜなら、割られる方には選択肢が無かったからだ。


充実した人生を送っていると思える人は何かに適合できているだろう。中には適合できないでいる者もいる。数百人いる会社に適合して仕事をしていればそれは誇らしいと感じる者もいる。数十人や数人の組織やグループでもそうだろう。中にはたった2人、つまり自分以外にもう1人であってもダメな者もいる。そうした場合、どこか狭い隙間にいるしかない。孤独な者どうし集まれば良いじゃないか、と言うのは通用しない。それが孤独と言うものだから。

建築ではよく隙間を使って何かをするような提案がある。学生の作品に多い。とは言え、実現の可能性は低いと思われるが。通常、隙間として捉えられる場所は組織化されていない。(提案にあるものは道と言う扱いであるものが多いのでその意味では既に組織化されていて観世なフリーではない。それが実現不可能な理由だ。) 組織化されていない場所を公にプログラムの一部に組み込んで組織化する、または組織化のグレードを上げると言うのは、それなりのメリットがあればそれはそれで肯定されて良いと考える。

ただ、寂しい者の視点から見れば、逆であって欲しいと考える。組織化して実際のメリットや収益を得る場所は他にいくらもある。そして特にクリエイティブな思考が無くともそんな物はいくらでも作る事ができる。逆に何も組織化されない隙間と言うのは作ろうとして作る事ができないものかもしれない。公園でもない、小径でもない、ただの場所だ。




どこの誰の物でもない、もちろん機能はないし、人が何人か集まったところで何も始まらない場所。適合している者たちには何の意味もない場所。そんな場所があって、それ以外もある。まあ、現代社会の中でその場所を探す事も作る事もできはしないとは思うが、何かの建物の中のような限定されたエリアの中ではどうだろう?

SketchUp / 1週間チャレンジ (Kindle版とペーパーバック版) 発売しました。

 SketchUp / 1週間チャレンジをAmazonから発売しました。

Kindle版が490円です。(読み放題で契約の方は0円) 大きなサイズの図が多いのでタブレットかパソコンで読んでいただくと良いと思います。

ペーパーバック版は印刷代がとても高いので税込1980円(本体1800円)にもなってしまいました。高いのでたぶん誰も買わないでしょう。ペーパーバック版はA4サイズで150ページ。Kindle版と異なり紙で読み易いように再編集しています。紙のメリットを活かす為に章毎にメモ欄も付けました。


SketchUp / 1週間チャレンジ (Kindle版) (←クリック)

この書籍の特徴は、普通の基本操作の解説に加えて躓くポイント、操作はできても考え方がわかり難いところ、そしてSketchUpには不可能な事や操作は正しくてもエラーが出てしまう事などを実際にやってみて検証しています。基本操作の方法ではできない事をプラグインでカバーする方法も同じ場所に書いています。下図はその例です。




それから、学習した操作方法を実際に使用して複雑めなモデルを作成してさらに困難なポイントを抽出しています。普通に垂直に立つ柱や壁のモデリングであれば誰でもできますが、対象とする読者は建築をやりたい人だと考えているので少なくともフランク・ゲーリー作品のモデリングができそう!程度にはしたつもりです。(つまり、ミース・ファン・デル・ローエや安藤忠雄のようなのではないもの)

注意点としては、AutoCAD等他のツールも同じですが、1つの事をやろうとした時にやり方は1つではないと言う事。目的とする形がどう言うものか、モデル作成の目的がアイデアを形にする事かプレゼン用に作成するのかや、作業工程の前後関係、自分の好み等によって選択肢の中から選ぶ事になると思います。学習した後にいくつか実際に作成しながら選んでいく必要はあります。操作覚えたからそれで終わりではないです。

作業の前後関係と言うのは、SketchUpに手描きのスケッチをインポートするのか、他のCADで描いた2D図面か、それとも3Dモデルか、そして出力がどんな形で欲しいのかと言う意味です。当たり前ですが、これ単独で建築の作業は成立しませんので。

とりあえず、Amazonから試し読みしてみてください。もしもっと詳しい情報が必要であればこのブログ上から連絡いただければと思います。


2021/11/15

SketchUp / 1週間チャレンジを出版する事になりました。


 

当初そんな予定は無かったのですが、SketchUpを学習する多くの方々にも有用とのご指摘を受けAmazonから電子書籍として出版する事になりました。日程は未定ですが近日中に出版される事になります。他で宣伝もしませんし、あまり売れるとも思いませんので値段は安く設定します。


内容は基本操作に的を絞っていますが、基本操作でカバーできない部分や間違えやすい部分に関しても掘り下げて書いています。また基本操作を用いてどこまでモデリングできるかの検証とその中での実際の困難についても書いています。

2021/11/11

SketchUpでモデリング中 その2


 

いろいろやってみているが、今のところ前回のモデルのところに戻って爆風にやられた風にしてみている。

えっ、何の意味があるかって?

最近は自然災害等、思いもよらないいろいろな事があって避けられないと言う事もある。家が必ずしも安心できる場所ではなくなってきていると思いませんか?

2021/11/09

SketchUpでモデリング中

最近記事をアップしていなかったので画像を載せておく。

これはいろいろやってみている中でSketchUpに何が難しいのかを確認するために作成したモデル。なのでこれを作成するのが最終目的と言うわけではない。そしてこれは途中の状態で完成でもない。そして素直に気持ち良い空間と言うようなものを作る気もない。どちらかと言うとその逆にしたいと考えている。







10月30日の記事でも書いたのだけれど、SketchUpはやはりCADだと感じる。操作方法は手続き主義であって、要はAutoCADと考え方としては違わない。とりあえず図面になるかはわからないがここをちょっと引いてみる、押してみる、歪めてみると言うようなのが不得意だ。それと点と点をほんの少しもずらさずにきちんと合わせる事も要求される。

何年後かにAIが導入され、人の言葉を理解してモデリングしてくれる事を望む。「ちょっとこうしてみて」と言うようになると良いのだが。 

2021/11/03

一緒にすると分けるが混在する

 1つの建築物の中には必ず「一緒にする事」と「分割する事」が混在している。これはどの時代のどの建築物でもほぼ同じだと思う。もちろん世界中の全ての建築物を見て言っているのではないけれど、これまで実際にも写真等でも見た物は全てそうなっていた。

どう言う事かと言うと、建築と言う作業をすると何らかのまとまった1つの物を作る事になる。1軒の家とか1つの美術館や博物館、オフィスビルや集合住宅は1つの建物か1つの敷地に入った1群になっている。つまり1つの物として企画される。

例えば1軒の家は1軒の家だけれど、その中身は壁やパーティションによって区切られている。間取りで区切られてそれぞれに機能を割り当てられて1軒になっている。中には機能無しの空間と言うのもあるけれど、隣りにある空間や部屋とは違う物としてやはりそれの1つの機能と考えても良いわけで、それもやはり1軒の家の中に「一緒にされ」ている。

けれど、せっかく一緒にしたのに中身は「分けて」いる。何故なのだろう?



ふっと、うちの猫を見る。こちらは可愛がっているつもりでこれまで一度も危害を加えた事はないが、箱に入って寝ている。猫も自分で空間を分けて使っている。

団地の中で「食寝分離」と言うのが標準になって使われた。このモデルが団地以外でもその後ずっと使われている。nLDKのようになって今でもある。夫婦の寝室、風呂、トイレ、キッチン、リビング、玄関、子供部屋のようになっている。分けるには物理的な理由もある。例えば水を使う部屋どうしはできるだけ近い方がコストが安いし換気の面でも似た性能が必要だ。でも、もしその問題がクリアできても「分ける」は存在し続けるだろうと想像する。

映画やドラマに出てくる億万長者の住む城のような家は1つ1つの部屋は広いけれど、やはり分けられているイメージがある。部屋が多くてお屋敷の中で迷ってしまうような。体育館ほどのだだっ広い1つの部屋に全てが入っていそうなイメージは無い。


うーん、人も猫と同じなのだろうか?やはり危険防止が分ける事の根本的な理由なのか?

新型コロナでこれまで毎日仕事に出かけていた人が家にいて、子供は学校に行けず、家族が一緒に1日の時間を家の中で過ごすようになって家族関係が悪くなるとか、中には暴力事件に発展すると言うようなニュースも出てきた。それが全体の傾向として増えたかどうかまではデータが無いのでわからないが、そうした問題も出てきた事は確からしい。

家族が一緒に過ごす事は総じて安心や安全を得るには良い事ではあるにしても、その中に入ると実は完全な安全、安心ではない。自分の経験の上でもそうだと感じる。父親と同じ部屋にずっといる事は困難な事だと感じるし、風呂やトイレに入るのに家族と言えど見られるのは全く現実的に考えられない。猫のように狭い場所で1人でしたい事がかなり多いのは確かだ。


日本の家ではお風呂とトイレが分かれているのが多い。家族で使うお風呂は1に1つ。トイレも共同で使うので家に1つだけ。そんな状態が全く考えられない国もある。トイレと風呂は一緒になっていてしかも寝室の横にある。だから面積が許せば寝室1つに必ずバスルームがセットになっている。だから寝室とお風呂やトイレが離れた場所に歩いていかなければならないなんて、しかもそのためだけに階段を昇り降りさせたりもするのはバンコクあたりのバックパッカーが泊まるドミトリーと同じだとなる。

しかしながら、ある意味、日本の家族関係は他国のそれよりは安全なのかもしれない。つまり、お風呂に入るのにパジャマを持って下着姿で歩けると言う意味だ。そう言う安全性の高い家族関係が背景にあるとも想像できる。それでも、壁が必要な程度には危険かもしれないが。


なぜこんな事を今更考えているかと言うと、理由は2つある。

1つは、写真でいろいろな建築家さんの家にまつわる作品を見ていると、その多くが従来の家のような壁やパーティションが無いかとても少ない。あってもそこに穴が開いていて壁らしい機能を捨てている。他人の家の中を写真で見せてもらうと狭い敷地であってもよく言う「気持ち良い空間」が作られていて納得する。家族がべったりではないにしろ、いると言う気配以上のものを感じる事ができて、それは家族のコミュニケーションに貢献する(らしい)。こうした傾向は、コミュニケーションしたい要求を反映してのものなのか?それとも、建築側の使命感として人どうしのコミュニケーションを促進するあいまいさを導入しただけなのか?

しかしながら、今現在でも「分ける」の方がメジャーなものとして市民権を得ているのが事実で、その不整合はどう考えれば良いのかとも思う。


もう1つは、これとは全く関係無い事だが、脱構築と言うようなのがあって、これに関してはいろいろ語られているしその内容もいろいろで簡単に一言二言で言えるものではないのだけれど、本当の根の部分まで遡るとどうやらこれはこうだと言う現状に疑問を呈するところから始まっているらしい。

それで、「一緒にする」と「分ける」が普通に誰もが疑問を持つ事なく行われている点に疑問を持っているのだ。分けるのを少なくする事に関しては、これと別の方向から多くの方々に検討されていて行われている。けれども、分け方に関しては手薄なのではないかと感じている。特に外観でなくてその中身と機能に関してだ。

上に書いた安全と言う前提条件が特に議論する事なく用いられている事や、プログラムの要素としてお風呂はお風呂と言う1つのエレメントとして不動の地位を保っているような事がそれが本当に今後も当たり前として通用するのか?と言う事だ。

変な話だけれど、東南アジアを旅行してどこかのお店で1皿頼んで食べる。レストランとしてはそれが普通で東京でもそれは変わらないが、キッチンまで同じとは限らない。そのレストランの裏に回って見るとレストランの建物の裏側に下水の溝が通っていてその脇に外国から出稼ぎで来ている労働者がコンクリートのたたきに座って盥を前にして皿を洗っている。日本ではキッチンの中に食洗器や洗い場が必ず作られていてそれはセットとして存在するが、ここではそうではない。少なくとも食器洗いは外に置かれて分割されている。労働も分割されているから見習いの調理人が皿を洗う事もない。

一般家庭でもキッチンに関してはドライキッチンとウェットキッチンに分かれている場合も多い。火を使う場所と洗い物や煮炊きが分かれている。掃除用具の置き場はどうだろう?日本ではクローゼットと一緒にしたりする場合があるが、外国人家政婦さんを雇うのが普通の国では自分の服と箒、バケツや床掃除用の洗剤を一緒に置く等はもっての外だ。

こうした事は生活習慣から来るものだけれども、それにしても、今のやり方、つまり分け方はどうなのだろうか?本当に分ける必要があるところで分けているのか、それとも必要や習慣と関係なく別のアイデアを導入して分けても構わないのではないかと思っている。その結果が機能的に異形であったとしても、それもアリにできる方法は無いのか?と。

2021/11/01

「sanwacompany Design Award 2021」提出案 その2

 

こちらは提出する前のスタディ版パネル。特に説明を書き加える必要の無い単純なプロダクトなので3つのパーツと使い方(右下)を添えているだけ。

最初に、なぜ「Libesking Shader」と言う名称になったかと言う事から説明する。単純なバーを適当に、いやデタラメに組み合わせて網状にすると何かに似ている。そう、建築家ダニエル・リベスキンドのスケッチだ。リベスキンド氏と言えば、建築に興味がある人なら誰でも知っている脱構築建築の有名人。製品名の由来はそれだけ。面白がって付けている。

審査員の方々なら理由を言わなくてもわかってくれるはず。

そしてパネルの家だけれども、これはミース・ファンデルローエのファンズワース邸を描いている。手描きだ。つまり、モダンの雄ミースのデザインに脱構築を乗せていると言うわけ。

建築マニア向けのシャレになっている。(審査には影響しないだろうが、その程度のシャレはあっても良いはず。)

このパネルを見ていて何となく物足りない気がしてしまって提出版は少し変えた。

変えたと言っても内容には何の変更もない。パネルの見た目だけの変更になる。少しポストモダン調にした方が動きがあって好きなのだ。ただ、これまでの受賞作品が全てがモダンスタイルなのでこれをどう見られるかは心配だ。


提出パネルには傾いた四角形、スタディでは傾かない青い四角形を挿入した。以前の「スターハウス」のパネルには傾いた黄色い四角形の中にコンセプトを入れた。こうしてアクセントとしてこのようなものを入れる事の意味は何だろうと、自分自身で入れながら時々考えている。

提出品の意味としては本当にアクセントでしかなく、無ければ無くても説明には困らない。だが、ある部分を目立たせる時や全体に躍動感を持たせたい場合にはどうしても使いたくなる。自分はグラフィックデザインの勉強はした事が無いが、その知識がある人はこうしたものをどのように使うのだろう? もしくは使わないのだろう? これは今後の課題だと考えている。


「sanwacompany Design Award 2021」提出案 その1

 

提出品その1の「PerchCam」。

最近の言えばモダンデザインを採用するものも多い。シンプルでかっこいい。ただ、そこに取り付ける全ての物がそのデザインにマッチするとは思えない。特に防犯カメラはその典型だ。性能の良い物を採用しようとすると形状がゴツイ。ゴツイ方が見た目で防犯になるのかもしれないが、家の外観デザインの事を考えると...うーん、そんなの取り付けたくないなあと思わないだろうか?

そして、この企画の大きな動機の1つは、人にとってどんなに美しい建物を建てたとしても元々そこにいたはずの動物たちにとっては無用の長物である事に間違いはない。それもどうにかすべきじゃないだろうかと考えた。

以前にその事を最初に思ったのは、ザッハハディドが香港に建てたか、計画して建てられなかったか忘れたが、氏のスケッチだった。空中に付き出した白い建物が確かに美しい。その周囲には緑の木々が描かれていた。人には良いが、動物には迷惑で何の役にも立たない物だよな、と思った。

そうだ、せめて家に止まり木位は付けてやっても良いのではないか?と言う発想。単純だ。


カメラのスペックは市販されている実在のカメラを参考にし、画角を計算するサービスで計算したものを採用している。その結果、鳥の止まる位置と遠方の人を同時に写せるレンズと(一般的な)撮像素子を想定する事ができた。


パネルの左上の四角い家のイラストは自前で描いている。家に見えると良いが。